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健康と科学

昨年末にIBMが今年で8回目になる「今後5年間で人々の生活を変える5つのイノベーション」を発表しました。その5つは次のようなものです。 クラスルームが生徒について学ぶ 地元での買い物がオンラインに勝る 健康維持にDNAを活用する デジタルの番人がオンライン・ユーザーを保護する 都市が市民の生活を支援する 全て深堀したくなる興味深い項目ですが、今日は3番目の「健康維持にDNAを活用する」に触れてみたいと思います。世の中には原因が解明されていない難病や治療法が確立していない重篤な病に冒されている方が少なからずおられると思います。最近報道されたSTAP細胞は若いマウス実験だけでの再現ではあるものの、これまで発表されてきたiPS細胞やES細胞などの万能細胞より短期間で簡便に(つまり安価に)細胞の初期化が行えるという点において、将来の応用の可能性が大きいと言われています。 人は死を免れることができませんが、生きている限りは極力痛みにさらされることなく、幸せに生きることを願っていると思います。PPK(ピンピンコロリ)が一番いいねと言われる所以です。 一般の方の死因というのは、やはりガンが一番多く、...
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SNS

皆さん、新年あけましておめでとうございます。先月、父が亡くなりましたので喪中ということで自重していないといけないのでしょうが、やはり新年を迎えることは気持ちが新たになるというか、清々しい気持ちになりますので、新年の挨拶から始めさせていただきました。毎年元日の新聞は何部にも構成されて厚厚しいものが配達されますが、日経新聞一面の「リアルの逆襲」という記事で後半部に各国首脳の採点が載っていました。各首脳の国家運営をどこかの専門機関が事実に即してその力量を採点したわけではなく、サンフランシスコの新興企業クラウトがネット上の影響力をもとに100点満点で採点したものだそうです。ちなみにオバマ99点、朴83点、安倍70点。多くの日本人がいささかの不満を感じる結果とは思いますが、日本の発信力を高める必要性は多くの人が認めるところでありましょう。この採点に使うのがFacebook(FB)やTwitterなどのSNSでの書き込みに対する反響の大きさ、学歴・職歴、SNSでの友人数などのネット空間に漂う個人情報で、それらを集めて独自の計算式で総合評価を出すそうです。米企業ではこのクラウトの高得点者を採用で優遇...
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父の死

12月12日12時過ぎに電話が鳴った。父の死を知らせる電話だった。満87歳(昭和2年2月2日生まれ)を迎えようという年齢であったし、病院通いをしていた時期もあったので、私としては心の準備をしていた積りであったが、やはりその知らせは「突然」であった。故あって父とは過去20年で一度しか会っていない。最後に会ったのは6年前、生前お世話になった大叔母の葬儀の場であった。父は私が現れることを全く予期していなかったのか、老人性痴呆症からなのか、その場での第一声は「どちら様でしょうか?」であった。さすがに名前を告げると「おぉ、来てくれたか」という返事であったが、父の放蕩にあきれ果てずっと別居していた母に対しても同様の「挨拶」であったことを後日聞いた。そんな父のあっけない最期の知らせであった。 兄夫婦が実家の近くに住んでいて、葬儀の手配を進めてくれていたので、知らせを受けて、取るものも取りあえず「父」が安置された大学病院に向かおうとしていた私は、その日は兄に頼り全てを託すこととして、翌朝の出立とした。葬儀場に着くと大きな和室の部屋で「父」は装束を纏い静かに眠っていた。長年の無沙汰を心で詫びつつも、勝手...
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調達組織の在り方とその活性化

10~11月にかけて講演会・企業セミナーなどいくつか続けて行いました。事務局が参加者にアンケートを取ってくれるので、参加者のフィードバックや調達に携わる人たちが今どんな悩みを抱え、どんなアドバイスを求め、どんなことを知りたがっているのかなど多くの参考情報が手元に残ります。そんな内容を咀嚼しながら、来年以降の演題に考えを巡らせています。参加者の質問やアンケートによく記載される項目のひとつに「人材育成」があります。このグローバルな市場で活躍できる人材がいない、どうしたら良いか?というのがその典型例です。 企業によっては「人財」と表記して人材を重要なAssetとして認識しているところも少なからずありますが、人を育成していくということは長期的視野に立って時間を掛けて行うものなので、業績が悪くなったから人材育成に掛ける費用を削りますなんて言っている会社はそもそも人材育成を語る資格はありません。言っていることとやっていることにGapが生じる理由の一つはManagementのKPIに人を育てたら評価される仕組みがないことです。予算は取っても、その結果を追わなければ、予算の無駄遣いか、予算未消化のいず...
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Blockbuster全店閉鎖発表

米ビデオレンタル大手のブロックバスターは来年1月前半迄に営業中の直営店約300店を全店舗閉鎖すると発表した。ピーク時3000店を誇ったブロックバスターは日本で例えるならTSUTAYA。そこが全店閉鎖してしまうマグニチュードは想像に難くないであろう。インターネットを通じた動画配信が主流となり、DVDレンタルの需要が急激に縮小しているため、全店閉鎖に追い込まれた恰好である。私が駐米中にはアメリカ人の定番として金曜日には好きなDVD(古くはVHSカセット)を何枚も借りてきて、友人と一緒にポテチしながら 「ながら視聴」して深夜まで楽しむのがかなり一般的だった。DISCレンタルからNetworkへの転換を象徴する出来事である。この流れは必ず日本にもやってくる。 ブロックバスターは現在、米衛星放送2位のディッシュ・ネットワークの傘下であるが、遡ること2010年9月に連邦破産法第11章を申請して倒産に追い込まれた。ブロックバスターを倒産に追いやったのが、店舗を持たずに郵送でDVDを貸し出すネットフリックスなどの新業態である。ブロックバスターも遅ればせながら 郵送でのDVDレンタル業務で追随したが時遅...
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一神教と多神教

アメリカに駐在していた時に立食パーティなどの席でタブーとされる話題は政治や宗教の話であると言われました。親しい仲間内ではそうではないでしょうが、激しい論争になる可能性があるので避けた方が宜しいということなのだと思います。しかしそういったことが実は社会では重要で、私のブログでは話題に挙げていきたいと思います。 世界の宗教人口はキリスト教が22.5億人で一番、次にイスラム教15億人。それにユダヤ教1.5億人を加えると世界の55%以上の人達が唯一神教、つまり唯一の神を崇み他の神々を認めない信者です。いずれも聖書の預言者アブラハムに繋がる「アブラハムの宗教」と呼ばれ、兄弟宗教とも言えます。言ってみれば同じ神を信じているわけですが、何千年と争いが絶えませんね。どれほど多くの人が「殉教」していったのでしょうか。 最近、欧州ではキリスト教信者(毎週日曜日に教会へお祈りに行く人)が減っている一方、世界的にはイスラム教が勢力を伸ばしていると聞いています。日本人は無宗教とか言われて「信じる宗教がないなんて何てことなの!?」と非文明人のように思われていた時もありましたが、世界的にもだんだん宗教に頼らなくても...
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日本の財政再建

財務省は2013年8月9日国債・借入金・政府短期証券の残高合計が1008兆円6281億円に達したと発表した。これはGDPの2倍以上、国民一人当たりで言うと792万円の借金を背負っている計算である。将来の人口が減っていくことを考えるとその負担は相対的にさらに大きくなっていくことになる。 政府もこの状況にこれまで手をこまねいてきたわけではなく、1997年度予算編成方針で「財政健全化目標について」を閣議決定し、この年を財政構造改革元年と位置づけ改革に乗り出している。また2001年には郵政民営化を争点に小泉内閣が誕生し、プライマリーバランスつまり単年度の黒字化に向けての財政の立て直しに着手している。しかしながら、その改革は挫折と数字合わせの会計操作に終わっており、以降赤字国債発行が急増していったことは記憶に新しい。遅々として進まぬ財政再建に取り組む姿勢を見せ、国民の大きな期待と支持を取り付けて政権交代を成し遂げた民主党政権は、「政治主導」を旗印に掲げ、無駄を省き国民の負託に応えると言ったものの、事業仕分けなどは拘束力がなく表層的に終わり、結果的には子供手当・高速道路無料化・公立高校無償化などの...
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イプシロン3度目の正直とMRJ3回目の開発遅れ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)とIHIエアロスペースが開発したイプシロンロケット試験機が2013年9月14日14時、2度の延期を経て無事に空へと飛び立った。当初は8月22日の打ち上げ予定であったが、信号中継装置の誤配線により延期され、同月27日の打ち上げ予定も自律点検装置がロケットの姿勢異常を誤検知したため、打ち上げ19秒前にカウントダウンが中止され、再延期されていた。私は27日のTV中継を見ていたので、管制塔のカウントダウンがZeroになっても噴射も水蒸気も轟音も出ない画面にあっけにとられていた。現場で発射を疑わずに長時間待っていた子供たちの不安な顔がとても印象的だった。 イプシロンロケットは、2006年度に廃止されたM-Vロケットの後継機として2010年から本格的に開発が始まり、全体設計に新しい技術と革新的な打ち上げシステムを採用することで、簡素で安価で即応性が高くコストパフォーマンスに優れたロケットを実現することを目的に開発され、最終的にはM-Vロケットの約3分の2の打ち上げ能力と約3分の1の打ち上げ費用(30億円以下)を実現することが具体的な開発目標だそうである。新たに開発し...
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台北紀行

まだまだ暑い日が続いていますね。言い訳になりますが、暑さのせいですっかりブログの更新をさぼってしまいました。早く涼しくなって外へも繰り出したいですね。 今月の初週に台北を訪れました。出張では何十回となく訪問した台北ですが、観光する機会はほとんどなく、それまでは故宮博物館と北投温泉くらいしか行っていませんでした。 今回は3泊4日。一番の目的は私が社会に出たての頃に以降の生き方・考え方に影響を与えてくれた(私の中の)3聖人のうちのお一方に10年ぶりにお会いする為でした(他のお一方は私が駐米中に鬼籍に、もうお一方はご健在)。御年77歳になられるこの方からは自由奔放に生きるエネルギーを教えていただきました。今でも私以上にお元気で、10年の歳月を経てまたまたエネルギーを注入していただくことと相成りました。鬼籍に入られた方からはダンディズムを、そしてもうお一方からは論理的な思考を教えていただきました。いずれの方も私に教授したという意識はなかろうかと思いますが、若かりし頃の私が社会を生き抜いていく上で掛買いのない財産を勝手に頂戴したものであります。私自身成長していく過程で以降人生の基本的な教えをいた...
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観光立国日本へ(その2)

お気に入りのTV番組のひとつにテレビ東京の「YOUは何しに日本へ?」というのがあります。日本の国際空港に居合わせた外国人に問いかけて、気になる返答をした人(番組内では性別・年齢問わず名前ではなく『YOU』と呼称)に密着取材をさせてもらうといった企画の番組です。最近は外国人がいないであろう日本の田舎にも行って、住んでいる外国人を探し出して「Why are you here?」とインタビュー行う企画もあります。 私がこの番組を好きな理由は多くの外国人に日本を好きになってもらいたいし、好きと言ってくれる外国人の人は日本のどんなところが好きなんだろうということを理解したいからです。多くの外国人が日本を好きで、住んでくれて、あるいは文化に興味を持ってくれて、旅行に来てくれて、また来たいと言ってくれて、普通の日本人以上に奥深いところまで勉強してくれていて、時にこちらの不勉強を思い知らされたりするのが楽しみです。 サラリーマン時代には他者を寄せ付けない「忙し顔」をしていたからか、あまり街中で外国人の人に話し掛けられることはなかったのですが、今はFreelanceで余裕を持って歩いているせいか、先日は...