
アイスランドの歴史~日本との比較を交えて~
アイスランドを初めて訪れた。昨年から今年にかけて太陽の活動が盛んなこの時期に肉眼でオーロラを観ることがその目的である。その目的は初日の夜は残念な結果だったが、幸運にも二日目の夜にして早くも達成することができた。しかし同時にかつ意外にも、人間の眼より今やカメラの性能の方が上回っていることを気付かされた日でもあった。これまでも動画静止画問わず、沢山のオーロラ映像を観てきたが、それらはカメラ性能とカメラマンの技術によって創り出された、ある種アーティフィシャルな世界のものであったことに気づかされたということである。 とは言うものの、今回のアイスランド訪問によって新たな気づきも多くあり、大変有意義な旅であった。日本とアイスランドには多くの共通点がある。両国とも火山大国であり、温泉文化が発展している。世界最大の露天風呂施設「ブルーラグーン」は世界中からの観光客で賑わっていた。両国とも周囲を海に囲まれており、豊富な水産資源の恩恵を受けている。捕鯨に関する考え方や取り組みも共通している(アイスランドは1992年IWC国際捕鯨委員会を脱退、2002年に復帰、2006年商業捕鯨再開。日本は長きに渡って科学...