レジリエンスジャパン推進協議会
産・学・官・民のオールジャパンで日本の国土強靭化を推進していこうという「一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会」の会合に出席した。国土強靭化のScopeは非常に広範囲に渡っており、インフラ・エネルギー・情報通信・金融・産業・コミュニティ・農林水産・教育・交通物流・保険医療介護福祉など国の全分野を網羅するほどの大きなものである。会の目的である「人命を守り、国家及び社会機能の致命的障害を受けず、被害を最小化し、迅速な復旧復興を可能にする」という理念からすれば、当然とも言えるScopeではあるが、却って活動の焦点がぼけてしまうのではないかとの懸念を私は持った。5月26日に行われた本会では、国土強靭化と地方創生に絞って各界のスピーカーが論壇に臨んだ。 話題のひとつは「東京一極集中からの脱皮」である。BCPの視点から企業の本社機能移転に触れていたが、公官庁機関が東京に集中している状況を放置して、企業だけ地方に行って産業を興してよという理論には無理がある。経済特区などの構想も進行しているが、その地域の強みや特徴に沿った支援策を打たねば、ただ優遇税制だけで動くほど企業は近視眼的ではない。第一次産...