「命懸け」が今の日本にはない
2020年は随分と窮屈な一年でしたね。言うまでもなくコロナ禍が理由ですが、家で物思いにふける時間も例年になく多かったと思います。小学生の卒業アルバムの寄せ書きに「世界平和」と書いたことが突然思い出されました。小学6年生でしたから無邪気に書いたものと思いますが、人生62年生きてきて、それぞれが一断面を表していると理解はしていても、殺伐とした世の中を垣間見るにつけ、また新たに「世界平和」を想う2021年の幕開けの日です。 昨年は子供たちの間でのみならず一部の大人たちにも「鬼滅の刃」に熱狂した人々が多かったようです。「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は11週連続首位で映画興収324億円を突破し歴代1位となりました。その映画の主題歌であるLiSA「炎」が日本レコード大賞を受賞しました。私はほとんど話の中身は知らないのですが、聞きかじったところでは、「少年漫画のヒット作に共通している点として『友情』『努力』『家族』『恋愛』『勝負』などの要素が鬼滅の刃でもストーリーの随所に盛り込まれている。ただ、鬼滅の刃がほかの作品と異なる点は、『死』に向き合うシーンが非常に多い。ストーリーにおいて重要な役割を果た...